NASAのエレーニン彗星についての公式見解

2011.08.22

NASAのエレーニンについての公式見解を訳してみた。(長いので重要な部分のみ)

エレーニン彗星は地球に脅威をもたらすものではありません

彗星は映画やテレビなどで悲観的な先行きの前触れとして描かれているが、そのほとんどは地球に脅威を与えるものではありません。アステロイドベルトの内側に入ってくる最も新しいエレーニン彗星も、その例外ではありません。

エレーニン彗星についてのよくある質問

エレーニン彗星はいつ地球に最接近しますか?また一番明るくなるのはいつですか?

エレーニン彗星は2011年10月16日に地球に最接近します。またその数時間前に一番明るくなります。
そのときの距離は地球から3500万kmになります。

エレーニン彗星は地球の近くに来るのですか?もしかして地球と月の間に来るのですか?

エレーニン彗星は3500万kmより地球に近づくことはありません。それは、月と地球の90倍以上の距離です。

この彗星はそれがどこにあるときから私たちに影響を与えることになりますか?この天体は潮の干満やプレートが動く原因となりますか?

エレーニン彗星が近づき他の天体と直列になることで地球が影響されるいうのは、インターネット上で見られる誤った推測です。NASA JPLの科学者ドン・ヨマーンズ氏は次のように言っています。「他の天体とエレーニン彗星のおおよその位置合わせは意味がなく、彗星がその軌道に影響を与える天体と遭遇するということはありません。また地球に影響を与えるということもありません。」

「エレーニン彗星は地球から遠いだけでなく、彗星の中でも小さいのです。それに、彗星は高密度の物体でもありません。彗星は通常、氷やチリで構成されています。つまり、控えめな大きさの氷とチリの塊が地球から3,500万kmのところを通るだけなのです。地球に与える影響力は非常に小さいでしょう。私の小さい車のほうが、エレーニン彗星よりも潮の干満に大きな影響を及ぼしているとさえ言えるでしょう。」


エレーニン彗星が来ることで3日間のあいだ暗くなると聞いています。彗星は3日間太陽の光をさえぎるのですか?

「地球から見てエレーニン彗星が太陽の前を横切ることはありません。」ヨーマンズ氏は述べています。また、宇宙生物学者デビッドモリソンは次のように言っています。「もし、太陽の前を横切ったとしても、エレーニン彗星の大きさは3-5kmとと小さいので太陽の光をさえぎることは出来ないでしょう。太陽は約139万kmもあるのです。」


私はエレーニン彗星が褐色矮星ではないかと聞いたことがあります。その質量は大きくて彗星ホンダの軌道を変えるには十分ではないでしょうか?

モリソンは、次のように言っています。「彗星は、褐色矮星のようなものではありません。確かに、あなたの言うように、天文学者が天体の質量を測定する場合、別の天体の重力の影響を調べます。でも、この彗星は小さすぎるので、どの天体にも測定可能な影響は与えません。」

NASAは、なぜエレーニン彗星の詳細を話さないのですか?もし、些細なことで何も心配いらないことであったとしても、なぜ、エレーニンについての公共の情報がないのですか?

エレーニン彗星は非常に小さいので、まだ正確な情報が得られていないのです。毎年新しい彗星が見つかりますが、エレーニンと同じようにそれらについての情報も得られていません。なぜエレーニン彗星が注目を浴びているのかについては、インターネット上の様々な種類の虚偽によるところが大きいというのが真実です。

NASAのエレーニンに関する情報は、インターネット上で容易に入手できます。もしこの彗星が危険であるなら、NASAの AsteroidWatch を見ることで確実に情報を得ることが出来ます。

NASAがエレーニン彗星を通常の彗星に比べて何度も観測していると聞きましたが。表向きはあまり騒がれないようにしているということですか?

話題になっている天体なので世界中のアマチュア天文家による観測機会が増えていると考えられ、そこから来た噂なのかもしれません。

NASAのスペースガード計画では、地球の比較的近くを通過する彗星・小惑星の検出や追跡観測を行ってその特性や軌道を調査し、地球に危険を及ぼす恐れがないかどうかの監視を行っています。しかしそれ以上の観測をNASAが行うことはありません。

http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2011-255