H・G・ウェルズの予言

2013.12.04

HGウェルズの予言

SFの元祖ともいえる作品「タイム・マシン」「宇宙戦争」「透明人間」を書いたH・G・ウェルズは予言者としての顔を持つという。例えば、原子兵器の出現と、それが日本に2発投下されるということを1930年代に予言している。

予言の書といわれるのは「世界はこうなる(THE SHAPES OF THINGS TO COME)」というタイトルの小説。2106年に書かれた歴史書を、現代(20世紀初頭)のレーヴン博士と云う人物が夢に見てそれを書き留めたという内容である。


「世界はこうなる」H・G・ウェルズ

2000年以降の内容は時系列で並んでいるわけではないしよく読まないとどの時代のことか判別できないものもある。また、実在した人物・事件と未来にあたる事象・単語が混在しているのでいささか読みにくい。簡単に内容を知りたい人は、ノストラダムスの予言で有名な五島勉氏の書籍「H.G.ウェルズの予言された未来の記録」を手にすると良いかもしれない。

以下、簡単にウェルズの予言の要点を挙げてみた。

的中した予言

  • 1933年ごろの国際情勢から急速に第二次世界大戦へと進んでいく
  • ナチス・ドイツのヨーロッパ侵攻、最終的に米・ソの参戦で連合国の勝利
  • 原子兵器の出現。日本に2発投下されることも
  • 日本の敗戦からの立ち直り.しかし21世紀になると外圧により衰退
  • 資本主義文明が全盛を極める(その後衰微し、崩壊)
  • 「空気ドル」という名の紙幣の出現=二酸化炭素排出権?

はずれた?(あるいは当たっているけれど知られてない)予言

  • 1955年頃 皮膚の色を失う斑点性熱病の流行
  • 1965年 バスラ第一次会議-世界国家計画
  • 1978年 バスラ第二次会議-世界国家計画

これから起こる予言

  • 2020年頃 カトリック法王への毒ガス攻め
  • 2020年頃 学校は全て「国家学校」となる
  • 2020年頃 キリスト教・イスラム教の衰退
  • ユダヤ人、シオニズムの国はひとつにまとまった「人間社会」に溶け込む
  • 2030年頃 革命の時代
  • 2047年 生物の自由な遺伝子操作?
  • 2050年 悪魔のように漂う奇妙な植物、異形の動物。人間ですらあやしい。
  • 2050年頃? 地殻の内にある深部埋蔵物の探査、開発
  • 2059年 メゲーブ宣言 人類の完全な結束
  • 2106年 人類の集団は、一つの群生有機体となる

アーモンドの花の四行詩

五島勉氏の「H.G.ウェルズの予言された未来の記録」の中で面白いのが、このアーモンドの花の詩に関する逸話である。ウェルズの「世界はこうなる」の訳者が某国諜報機関から「アーモンドの詩」には手を出すなと圧力がかかったことで、故意に間違った翻訳をしていることが解説されている。日本の未来のため、世界の未来のため「アーモンド」という言葉を入れてはいけないらしい。

(訳文)
うららかな 春の日に ももの花 さく
美しく けだかき婦人 そは 富士の山
愛しき 数々の思い出 うましたからの島
ふたたび 見られぬは そなたの顔か?

(原文)
Almond blossome in the spring sunshine.
Fuji-Yama gracious lady.
Island treasure home of lovely things,
Shall I never see you again?

(五島氏訳)
アーモンドの花が咲き誇る 春の太陽の光の中に
富士山 優雅で美しく凛とした女性
宝の島 かわいいものたちに満ちた家庭
ぼくはそれらを もう決して見ることはできないのだろうか?

1933年に書かれた「世界はこうなる」を一読して感じたのは、第二次世界大戦前後の事象をものの見事に言い当てていることだ。戦後に書かれた小説と言われても違和感は感じない。しかし、ここまで言い当てることが出来るということは同時に、この小説自体が実は陰謀論的なシナリオではないかとの想像もしてしまう。
この小説は世界が統一し、完全なる世界政府が出来るまでの話であるが、これは陰謀論でいうニューワールドオーダーのことではないだろうか。
現在の福島の原発事故に対する日本の政策は、未来の遺伝子操作への布石ということさえ想像してしまった。